この記事のポイント
- ブラックフライデーは年末最後の大型セールで、直近の2025年は本セールが11月24日〜12月1日の8日間、先行セールが11月21日からの3日間でした(Amazon公式)。
- 2026年の開催日程は、2026年10月20日時点でAmazonの公式発表を確認できていません。プライム感謝祭が10月19日に終わったあと、2025年と同じ時期なら約1ヶ月で始まる計算になり、準備期間は短めです。
- 割引率は「何%引くか」ではなく「何%販売数が増えれば利益が残るか」から逆算します。粗利率30%の商品を10%値引きすると、販売数が50%増えて初めて元の利益額に並びます。
- 在庫と広告も日程の発表を待たず、感謝祭の結果を見ながら仮のスケジュールで動き出すのが安全です。
- 本記事は2026年10月20日時点の情報です。日程が発表され次第、更新します。
ブラックフライデーの基本:2025年の公式実績と2026年の現在地
日程が未発表でも、前年の公式実績から「準備に使える日数」は逆算できます。
2025年のブラックフライデーは、Amazon公式が11月24日(月・振替)0時から12月1日(月)23時59分までの8日間と発表しています。本セールに先駆けて、11月21日(金)から3日間の先行セールも実施されました(出典:Amazon公式ニュース(2025年))。2023年も本セールは11月24日から12月1日の8日間で、先行セールも実施されています(出典:Amazon公式ニュース(2023年))。
注目したいのは、開催日程が明らかになった時期です。2025年は11月14日付の報道で日程が伝えられており(出典:PC Watch)、先行セール開始(11月21日)のおよそ1週間前でした。日程の発表を待ってから動き出すと、使える準備期間は1週間程度しかありません。
2026年はどうでしょうか。プライム感謝祭2026は、Amazonが9月24日に発表し、10月16日から19日まで(先行セールは10月13日から15日まで)開催されました(出典:Amazon公式ニュース(2026年))。一方、ブラックフライデー2026については、2026年10月20日時点でAmazonからの公式な日程発表を確認できていません。
あくまで当社の推測ですが、2025年と同じ時期(先行セールが11月の第3金曜日にあたる11月20日前後)であれば、感謝祭の終了からおよそ1ヶ月で始まります。準備期間は例年より短く感じるはずです。
⇒ 関連記事:【先行セール攻略】Amazonビッグセールは「開催2週間前」で勝負が決まる。プライムデー・ブラックフライデーで競合を出し抜く「事前仕込み」の鉄則
割引率は「損益分岐の販売増加率」から決める
割引率を決める前に「何%販売数が増えれば元の利益額に並ぶか」を計算しておくと、値引きの判断軸が持てます。
セールの割引率は、「競合が下げているから」「このくらい引かないと目立たないから」といった感覚で決めてしまいがちです。ここでは考え方を単純化して、判断の軸になる計算式をお伝えします。
割引前の粗利率(販売価格に対する、原価・Amazon手数料・配送代行手数料などを引いた後の利益率)をm、割引率をdとすると、元の利益額に並ぶために必要な販売数の増加率は「d ÷(m − d)」で求められます。
| 割引率 | 粗利率30%の商品 | 粗利率40%の商品 |
|---|---|---|
| 5% | +20% | +14% |
| 10% | +50% | +33% |
| 15% | +100%(2倍) | +60% |
| 20% | +200%(3倍) | +100%(2倍) |
※表の数値は「元の利益額に並ぶために必要な販売数の増加率」。販売手数料が価格に連動して下がる点や広告費の増減を省いた簡略化した試算です。実際の判断は、自社の手数料・原価で計算し直してください。
たとえば粗利率30%の商品を15%値引きすると、販売数が2倍にならない限り、利益額は元に戻りません。割引率は、「その商品がセール期間にどれだけ伸びそうか」の見込みとセットで決める必要があります。

割引率が上がるほど、必要な販売増加率は加速度的に大きくなる(粗利率30%の例)
伸びの見込みは、自社のビジネスレポートで過去のプライムデーやプライム感謝祭の販売数を通常期と比べて置くのが現実的です。また、セール期間は広告費も増えやすいので、増えた広告費も利益から差し引いて考えてください。

リピート購入が多い商品は、初回の利益を削ってもその後の購入で取り返せる可能性があります。ただし「リピートが多いはず」という思い込みで割引率を上げるのは危険です。割引率を決める際は、プライムデーの購入者がその後どれだけ再購入したかを注文データで確認してから、根拠として使うことをおすすめします。
⇒ 関連記事:【経営の落とし穴】Amazonで「売上は過去最高、利益はトントン」の原因とは?FBA手数料と広告費に潜む「見えないコスト」を暴く
感謝祭の結果を割引率と在庫に反映する
10月の感謝祭は、ブラックフライデーに向けた最新の予行演習データです。
ビジネスレポートで、感謝祭期間(先行セールを含む10月13日〜19日)の販売数を通常期と商品別に比べます。伸びた商品は、前述の損益分岐の計算に使える実績値になります。伸びが小さかった商品は、深く値引きする前に、商品ページや広告など割引以外の要因がないかを確認しておきたいところです。
必要在庫の目安は、「通常の1日あたり販売数 × 感謝祭期間中の平均倍率 × セールの日数」に、セール明けから年末年始までの通常販売分を足して考えます。2025年と同じ構成なら、先行セール3日間と本セール8日間で合計11日間です。FBAの納品から販売可能になるまでの日数も、逆算に含めてください。
感謝祭でACOSが悪化したキャンペーンは、同じ設定のままブラックフライデーに入ると同じ結果になりやすくなります。除外キーワードや入札の見直しを、本番までに済ませておきましょう。
⇒ 関連記事:【プライムデー2026振り返り】自社データの検証方法と、秋商戦(プライム感謝祭・ブラックフライデー)への活かし方
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日程発表前の仮スケジュール
先行セールが11月20日に始まると仮置きして、そこから逆算して動き出します。
以下は、2025年と同じ時期(先行セールが11月20日)を仮置きした当社の提案スケジュールです。Amazonの公式日程ではありません。日程が発表されたら、実際の日付に合わせて調整してください。
- 4週前(10月23日頃):感謝祭の販売データを商品別に集計し、ブラックフライデーの対象商品を仮決めする
- 3週前(10月30日頃):損益分岐から割引率を試算し、在庫の発注量を確定してFBA納品を始める
- 2週前(11月6日頃):FBA納品を完了させ、広告予算とクーポンの設計案を固める
- 1週前(11月13日頃):公式日程が出る頃合い。仮スケジュールを実際の日程に合わせて微調整し、広告キャンペーンを準備する
- 開催期間中:在庫と広告予算の消化状況を1日1回は確認する

先行セール開始を11月20日と仮置きした準備のタイムライン(公式日程ではありません)
よくある質問
A. 2026年10月20日時点で、Amazonからの公式な日程発表は確認できていません。2023年と2025年は本セールが11月24日から12月1日でした。発表され次第、本記事を更新します。
A. 全商品に共通する正解はありません。粗利率と、セール期間に見込める販売数の増加から、元の利益額に並ぶ割引率を商品ごとに計算して決めます。
A. プライム感謝祭はプライム会員限定のセールです(Amazon公式)。ブラックフライデーの対象条件や企画内容は年ごとに異なるため、公式発表で確認してください。
A. 2025年は先行セールの約1週間前に日程が伝えられました。発注やFBA納品に日数がかかる在庫は、発表を待たず、仮のスケジュールで動き出す方が安全です。
まとめ:日程を待たずに、数字で決めて動く
割引率・在庫・広告は、感謝祭の実績データから今のうちに決めておけます。
ブラックフライデー2026の日程は未発表ですが、準備に必要な材料はすでに手元にあります。感謝祭の販売データで商品ごとの伸びを確認し、損益分岐から割引率を試算し、在庫と広告を仮のスケジュールで動かす。日程が出た時点で微調整だけで済む状態を作っておくことが、今回の最大のポイントです。
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