この記事のポイント
- Amazonで売上を伸ばすためには、「ショッピングカート(カートボックス)」の獲得が大きな前提条件となります。
- カートを獲得するためには、大口出品プランへの登録やアカウント健全性の維持など、Amazonが定める3つの基本条件をクリアしておくことが大切です。
- 価格設定やFBAの利用、追跡可能率(VTR)の維持など、カート獲得率を高めるための7つの実践的な施策をご紹介します。
- 急にカートが消えてしまう「カート落ち」の主な原因として、楽天など他モールとの価格差が影響するケースについて詳しくお伝えします。
- ビジネスレポートを活用して自社のカート獲得率を分析し、販売機会の損失を防ぐための具体的な運用ノウハウをご確認いただけます。
Amazonにおける「ショッピングカート」の重要性とは?
お客様の購入の大部分がこのカートボタンを経由するため、獲得できなければ売上を作ることは非常に困難になります。
Amazonでお買い物をしたことがある方なら、商品ページの右側にある「カートに入れる」という目立つボタンを一度は押したことがあるはずです。Amazonのシステムでは、1つの商品ページに対して複数の出品者が相乗りして販売できる仕組みになっていますが、この「カートに入れる」ボタンの対象となる出品者は、基本的には1人だけです。
特に、スマートフォンのAmazonアプリからお買い物をするお客様の場合、画面上にはこのカートボタンしか目に入らないことがほとんどです。「すべての出品を見る」というリンクから他の出品者を探して買う人はごく少数であり、データ上も売上の大半がこのカートボタンを経由して発生しています。
つまり、Amazonで安定して商品を販売していくためには、このショッピングカートの枠を他の出品者よりも多く獲得し続けることが、とても大切な前提となります。
カートを獲得するための「3つの基本条件」
Amazonのシステムに「信頼できる出品者である」と認めてもらうための土台作りが必要です。
ショッピングカートを獲得するための審査の土俵に上がるには、Amazonが定めているいくつかの基本条件をクリアしておく必要があります。
Amazonの出品形態には「小口出品」と「大口出品(月額4,900円)」がありますが、カートを獲得できる権利が与えられるのは大口出品アカウントのみとなります。
注文不良率(1%未満)、出荷前キャンセル率(2.5%未満)、出荷遅延率(4%未満)といった、Amazonが定めるパフォーマンス目標をクリアし、良好な状態を保つことが求められます。
アカウントを開設したばかりで評価が全くない状態よりも、コンスタントに商品を販売し、お客様にトラブルなく届けているという実績の蓄積が評価に繋がります。
これらの土台が整って初めて、同じ商品を出品しているライバルたちとの「カートの奪い合い」に参加することができます。
カート獲得率を高める「7つの実践的施策」
価格設定やFBAの利用など、お客様にとってメリットの大きい条件を整えていくことが鍵となります。
それでは、具体的にどのような対策を行えばカートを獲得しやすくなるのでしょうか。現場での運用を通じて見えてくる、7つの実践的なポイントを一緒に確認していきましょう。
- 1. FBA(フルフィルメント by Amazon)の活用: Amazonはお客様への配送スピードと確実性をとても大切にしています。自社で出荷するよりも、AmazonのFBA倉庫から「プライム配送」で届ける設定にしている出品者が優遇されやすくなります。
- 2. 競争力のある価格設定: 商品の本体価格だけでなく、配送料を含めた総額が他の出品者と同等、あるいはそれ以下であることが大切です。
- 3. 在庫切れの防止と適正な補充: カートを獲得していても、在庫が切れてしまえばすぐに他の出品者にカートが移ってしまいます。安定した在庫供給が評価に繋がります。
- 4. 配送オプションの拡充: 万が一FBAを利用せず自社で出荷する場合でも、お届け日時指定便やお急ぎ便などの配送オプションを充実させ、少しでも早く届ける工夫が求められます。
- 5. 出品者評価の維持: お客様から店舗に対して寄せられる「出品者評価」が高い水準にあることも、安心感の指標としてシステムに評価されます。
- 6. 問い合わせへの迅速な対応: お客様からのメッセージに対して、24時間以内に回答する体制を整えておくことが大切です。
- 7. 追跡可能率(VTR)のキープ: 自社出荷の場合、荷物の追跡番号が正しくシステムに反映されている割合(VTR)を95%以上に保つようAmazonから求められています。

ライバルが自社出荷で販売している場合、こちらがFBAを利用してプライムマークをつけるだけで、多少価格が高くてもカートを獲得できるケースが多々あります。FBAの手数料は単なる物流コストではなく、カートを獲得するためのマーケティング費用として考えることをおすすめします。
「競合にカートを奪われて売上が落ちている」「どうすればFBAをうまく活用できるか相談したい」という事業者様は、ぜひ私たち株式会社IRUNEにお声がけください。現状のアカウント状況を丁寧に診断し、カートを獲得するための運用プランをご一緒に考えていきます。
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突然カートが消えた?「カート落ち」の主な原因
他モールでの大幅な値引きなど、Amazonのシステムがお客様にとって不利益だと判断した際にカートが消える現象があります。
出品者が自分1人しかいない(自社ブランドの独占販売など)のにも関わらず、急に商品ページから「カートに入れる」ボタンが消え、「すべての出品を見る」というリンクだけになってしまう現象があります。現場ではこれを「カート落ち」や「カート消失」と呼んでいます。
このカート落ちが発生する主な原因として、以下のようなケースが考えられます。
| カート落ちの主な原因 | 具体的な状況と背景 |
|---|---|
| 他モールとの価格差 | Amazonの巡回システムが、楽天市場や自社サイトなどで同じ商品がAmazonよりも大幅に安く売られているのを発見した場合、「Amazonでの価格はお客様に不親切だ」と判断されてカートが外れることがあります。 |
| 急激な価格の引き上げ | 普段の販売価格やメーカー希望小売価格から、急に価格を高く設定しすぎた場合、システムが異常を検知してカートを外す仕組みが働くことがあります。 |
| アカウント健全性の低下 | 自社出荷における追跡可能率(VTR)が基準を下回ったり、購入者からのクレームが相次ぐなどしてアカウントの評価が落ちた場合に制限がかかるケースです。 |

自社でAmazon以外の店舗(楽天やYahoo!ショッピング)も運営している場合、そちらの店舗だけで大型セール(大幅値引き)を行うと、それに引っ張られてAmazon側のカートが消えてしまうことがよくあります。複数モールを運営する際は、価格のバランス管理に十分ご注意ください。
カート落ちから復活するための具体的な手順
セラーセントラルの「価格の健全性」ダッシュボードなどを活用し、原因を特定して対処していきます。
もしカート落ちに遭遇してしまった場合は、焦らずにセラーセントラルの管理画面から原因を特定していきましょう。
競合価格(他のサイトの価格)より高いという警告が出ている場合は、システムが推奨する価格に近づけるなどの調整を検討します。
追跡番号の入力漏れがないか確認し、商品情報などを大きく書き換えた直後であれば、システムの再確認が終わるのを少し待ちます。
多くの場合、Amazonが適正だと判断する価格ラインまでお値段を調整し、システムの更新(数時間〜数日)を待つことで、再びカートボタンが表示されるようになります。
【IRUNE流】カート獲得率を分析して売上を伸ばす方法
ビジネスレポートを定期的にチェックし、獲得率が低下している商品をいち早く見つけ出す運用が大切です。
カート獲得の対策を行ったら、それが上手く機能しているかを数字で確認する習慣をつけることが大切です。セラーセントラルの「ビジネスレポート」を開き、「詳細ページ 売上・トラフィック」という項目を確認します。
ここには各商品ごとの「カートボックス獲得率」というパーセンテージが表示されています。もしこの数値が100%ではなく、大きく下がっている商品があれば、裏側で「相乗り出品者にカートを奪われている」か、「外部サイトとの価格差でカート落ちが発生している」サインと考えられます。
取り扱い商品数が多い場合は、Amazonが提供している「価格の自動設定ツール」などを活用し、相乗り出品者の価格変動に合わせて自社の価格も自動で追従させる(利益が出る下限価格を設定しておく)といった、システムを活用した効率的な運用も一つの選択肢となります。
まとめ:カート獲得は日々の地道な運用とデータ管理から
価格や配送品質の向上に取り組み、お客様に選ばれる状態を維持していきましょう。
Amazonショッピングカートの仕組みや、獲得するための条件、そしてカートが消えてしまう原因と対策についてお伝えしてきました。
カートの獲得は、決して裏技のようなものではなく、FBAを利用して配送を安定させたり、他モールを含めた価格管理を丁寧に行うといった、日々の地道な運用の積み重ねが結果として現れます。
もし、カートの獲得や日々の価格管理に手が回らずお困りであれば、ぜひ私たち株式会社IRUNEにご相談ください。500社以上のサポート実績を持つ弊社が、ビジネスレポートのデータ分析からFBAの活用、相乗り対策まで、お客様のアカウントの状況に合わせた運用サポートをご提供します。
「カート落ちの原因が分からず困っている」「相乗りに勝つための戦略を一緒に考えてほしい」とお考えの事業者様は、どうぞお気軽に私たちにお声がけください。
私たちIRUNEでは、元Amazon社員をはじめとするプロのメンバーが、御社のアカウントの「カート獲得率」のデータを詳細に分析します。カート落ちの根本的な原因特定から、FBAを活用した配送品質の向上、他モールと連動した価格戦略まで、売上の機会損失を防ぐための手厚いサポートをご用意しております。
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