- 2026年4月に実施されるAmazon手数料改定は、4月1日の販売手数料引き上げ(例:10%→10.4%)と4月15日のFBA長期保管料ペナルティ新設という2段階構成で、出品者の利益構造に直接的な影響を与える。
- 販売手数料0.4%の引き上げは一見わずかに見えるが、年間売上規模によっては数十万〜数百万円単位のコスト増につながる可能性があり、早急な利益シミュレーションが必要だ。
- 365日超の在庫に対する「月額20円/点」ペナルティは、滞留在庫を抱えたまま放置している事業者に対して即座に損益を悪化させるルール変更である。
- 株式会社IRUNEは、元Amazon在籍メンバー多数の知見をもとに、価格改定・梱包最適化・不良在庫の早期処理という3つの防衛戦略で、手数料改定後の利益維持を目指す事業者を支援している。
1. 2026年4月 Amazon手数料改定の全体像
Amazonは毎年春から夏にかけて手数料体系の見直しを実施しており、2026年も例年通り4月に大きな改定が予定されています。しかし今回の改定が例年と異なるのは、販売手数料とFBA保管料という異なるコスト項目が2週間以内に連続して改定されるという点です。
この連続改定は、準備不足のまま4月を迎えた事業者にとって、気づかないうちに利益率が数パーセントポイント低下するという事態を招きかねません。まずは改定の全体スケジュールを正確に把握することが、対策の第一歩です。
| 改定日 | 改定項目 | 変更内容(概要) | 主な影響対象 |
|---|---|---|---|
| 2026年4月1日 | 販売手数料(紹介料) | 一部カテゴリで0.4%引き上げ(例:10%→10.4%) | 全カテゴリの出品者 |
| 2026年4月15日 | FBA長期保管料 | 365日超在庫:月額20円/点のペナルティ新設 | FBA利用・滞留在庫保有者 |
| 参考:2025年同時期 | FBA配送手数料 | サイズ区分の再編・一部引き上げ | FBA利用者全般 |
Amazonが手数料を定期的に改定する背景には、物流コストの上昇・FC(フルフィルメントセンター)の設備投資・人件費増加などがあります。出品者としては「改定を受け入れるか否か」という選択はなく、いかに早く対策を講じて利益を守るかが唯一の選択肢となります。
2026年4月の手数料改定は4/1と4/15の2段階構成。販売手数料とFBA長期保管料という異なるコスト項目が連続して改定されるため、3月中に全商品の利益シミュレーションを完了させることが急務となる。
2. 【販売手数料】4/1改定:0.4%引き上げが利益に与える衝撃
2026年4月1日に実施される販売手数料(紹介料)の改定は、一部カテゴリにおいて現行の手数料率に0.4%が上乗せされる内容です。Amazonの販売手数料はカテゴリごとに異なり、一般的な商品カテゴリでは8〜15%の範囲で設定されています。
販売手数料0.4%引き上げの実額インパクト試算
「0.4%」という数字は小さく見えますが、販売規模が大きくなるほどその影響は無視できない水準となります。以下の試算で具体的なコスト増を確認してください。
高単価・高回転商品における「チリツモ」の恐怖:利益率別シミュレーション
問題は売上規模だけではありません。商品単価が高い場合、たった0.4%の引き上げでも「1点あたりの利益喪失額」は数十円にのぼります。これが月間数百、数千個と売れる主力商品であれば、気づかないうちに手元に残るはずの利益がごっそりと削られることになります。
| 商品単価 | 改定前利益率 | 追加手数料(/点) | 改定後利益率 | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 1,000円 | 15%(150円) | 4円 | 14.6%(146円) | 影響軽微 |
| 3,000円 | 15%(450円) | 12円 | 14.6%(438円) | 影響軽微 |
| 5,000円 | 10%(500円) | 20円 | 9.6%(480円) | 要注意(1桁台へ転落) |
| 10,000円 | 10%(1,000円) | 40円 | 9.6%(960円) | 要注意(1桁台へ転落) |
| 10,000円 | 20%(2,000円) | 40円 | 19.6%(1,960円) | 要注意(チリツモでの利益圧迫) |
利益率が10%前後で推移している商品を主力とする事業者や、価格競争が激しく「数円単位の価格転嫁」が難しいカテゴリ(日用品・家電など)は特に注意が必要です。0.4%の引き上げにより「利益率1桁台(9%台)」へ転落するケースや、高単価ゆえに1点あたりの利益喪失額が大きく、販売ボリュームによって年間数十万の利益が吹き飛ぶリスクがあるため、早急な価格・コスト構造の見直しが求められます。
販売手数料0.4%の引き上げは、年間売上1億円規模で約40万円のコスト増に相当する。特に「利益率10%前後の商品」は1桁台へ転落する財務的・心理的ダメージが大きく、高単価商品ほど金額ベースでの利益圧迫が強まるため、3月中に全商品の利益率を再計算し、価格改定の要否を判断することが不可欠だ。
3. 【FBA手数料】4/15改定:365日超の在庫ペナルティ新設という罠
2026年4月15日に実施されるFBA手数料の改定では、Amazonのフルフィルメントセンター(FC)に365日を超えて保管されている在庫に対して、新たなペナルティ料金が課されることが発表されています。
これまでもAmazonは長期保管料として一定の費用を課していましたが、今回の改定ではそのハードルが実質的に引き下げられ、かつペナルティの単価も見直されています。滞留在庫を「そのままにしておけばいつか売れる」という発想で放置してきた事業者には、直接的かつ継続的な損益悪化をもたらすルール変更です。
新設ペナルティの詳細と従来ルールとの比較
| 項目 | 改定前(〜2026/4/14) | 改定後(2026/4/15〜) |
|---|---|---|
| 長期保管料の発生条件 | 保管開始から一定期間超 | 365日超で新ペナルティ適用 |
| ペナルティ単価 | 既存の長期保管料体系に準拠 | 月額20円/点(新設) |
| 適用タイミング | 月次集計 | 月次集計(毎月15日基準) |
| 免除条件 | 在庫返送・廃棄により回避可 | 在庫返送・廃棄により回避可(変更なし) |
滞留在庫数別・年間追加コスト試算
5,000点規模の滞留在庫を抱える事業者にとって、年間120万円の追加コストは決して軽視できる金額ではありません。在庫管理を属人的に行っていたり、販売計画の精度が低かったりする場合、この改定は気づかないうちに損益計算書を侵食し続ける「静かな損失」となります。
4月15日までに確認すべき在庫チェック手順
- 📋 セラーセントラル「在庫管理」で保管日数を確認:「管理在庫」→「在庫年齢」タブから365日超の在庫を抽出する。
- 📋 対象SKUごとに「処理コスト vs 継続保管コスト」を比較:在庫返送(納品元への返品)・廃棄・緊急値下げセールのどれが最も損失を抑えられるかを試算する。
- 📋 自動返送設定の活用:セラーセントラルの「自動不良在庫の撤去」設定を活用することで、ペナルティ適用前に自動的に処理することが可能。
- 📋 廃棄申請のタイミング:廃棄費用が月額ペナルティを下回る場合は早期廃棄が合理的。単価・在庫残存月数を比較して判断する。
365日超の滞留在庫に対する月額20円/点のペナルティは、1,000点規模で年間24万円の追加コストとなる。4月15日までに在庫年齢を確認し、早期廃棄・返送・自動返送設定の活用でペナルティを回避する行動が求められる。
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4. IRUNEの視点:利益低下を防ぐ「3つの防衛戦略」
手数料の改定は不可抗力ですが、それに対してどう動くかは出品者の戦略次第です。株式会社IRUNEでは、今回の改定に対して以下の3つの防衛戦略を推奨しています。これらは単体でも効果がありますが、組み合わせて実施することで相乗的な利益防衛効果を発揮します。
✅ 3月下旬:競合価格をモニタリングし、改定後の適正価格帯を設定
✅ 4月1日以降:価格改定を実施し、CVRへの影響を週次でモニタリング
✅ 梱包資材の見直し(内箱・緩衝材の薄型化)で重量・サイズを最適化
✅ 重量・寸法の計測値に誤りがないか確認(誤登録による過剰手数料の防止)
✅ 各SKUの廃棄費用と今後のペナルティ合計を比較して早期廃棄を判断
✅ セラーセントラル「フルフィルメント設定」→「自動不良在庫撤去」を有効化
3つの防衛戦略の優先順位と実施ロードマップ
| 時期 | 実施アクション | 優先度 | 期待効果 |
|---|---|---|---|
| 今すぐ(3月中) | 全商品の利益シミュレーション実施 | 最優先 | 改定後の赤字商品を事前把握 |
| 3月下旬 | 365日超在庫の特定・廃棄/返送判断 | 最優先 | 4/15ペナルティ新設前に処理完了 |
| 3月下旬〜4/1 | 価格改定対象SKUの価格設定・競合調査 | 高 | 改定と同時に適正価格へ移行 |
| 4月中旬まで | 梱包サイズ再計測・区分最適化 | 高 | FBA手数料の継続的な削減 |
| 4月以降・定常化 | 自動不良在庫撤去の設定・月次利益チェック | 中 | 長期保管リスクの恒常的な回避 |
株式会社IRUNEでは、手数料改定を見据えた全SKUの利益シミュレーション・価格改定戦略の立案・FBA手数料区分の最適化・滞留在庫の早期処理計画を一貫してサポートします。元Amazon在籍メンバー多数の知見をもとに、改定後も着実な利益水準の維持・向上を目指す運用体制の構築を支援します。
5. まとめ:正確な利益シミュレーションが2026年を生き残る鍵
2026年4月のAmazon手数料改定は、単なる「コスト増」以上の意味を持っています。それは、利益管理の精度が低い事業者と高い事業者の差が、改定をきっかけにより鮮明になるという競争環境の変化でもあります。
今回の改定で最も重要なのは、以下の2点を3月中に完了させることです。
- ✅ 全商品の利益シミュレーション更新:4月1日の販売手数料引き上げと4月15日のFBAペナルティを両方反映した利益計算を実施し、赤字化リスクのある商品を特定する。
- ✅ 365日超在庫の緊急処理:セラーセントラルの在庫年齢レポートで対象在庫を抽出し、廃棄・返送・自動返送設定のいずれかで4月15日前に処理を完了させる。
Amazonは今後も事業規模の拡大とともに、手数料体系の見直しを継続的に行うことが予想されます。そのたびに対応を後手に回すのではなく、日常的な利益モニタリング体制を構築し、改定情報を即座に利益計算に反映できる運用環境を整えることが、中長期的な競争優位につながります。
📌 2026年4月 手数料改定 最終チェックリスト
□ 全商品の利益シミュレーションを改定後の手数料率で更新済み
□ 赤字転落リスクのあるSKUを特定し、価格改定の要否を判断済み
□ 365日超の滞留在庫をリスト化し、廃棄/返送の処理計画を策定済み
□ 自動不良在庫撤去の設定を有効化済み
□ 梱包サイズ・重量の最適化余地を確認済み
□ 4月1日〜15日の対応スケジュールを社内で共有済み
手数料改定への対応は「3月中の利益シミュレーション完了」と「4月15日前の滞留在庫処理」の2点に集約される。日常的な利益モニタリング体制の整備が、今後も続く改定リスクへの最も有効な備えとなる。
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